劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇

いきなりですけれど、『映画作品』として単体で成立するか、これだけ見て話しが繋がるかと言われると首をかしげざるを得ないところはかなり残念でした。キタンやロシウの登場シーンなんか端折りに端折って何が起きたかは想像してね、って感じの作りになってて、いっそのことキタンもロシウも居なくても成立するんじゃないかなぁとか思ってしまった。正直、カミナが死んじゃうあたりまでは、見てる最中はかなりつらいものがあった。
ただし、最後まで見たらこれはこれでいいやと。終わりよければ全て良しと。そんな広い心を持てるほどにシモンの成長譚として、十分すぎるカタルシスを得られる作りになってました。
てっきりロージェノムを倒して紅蓮篇は終わりなのかと思っていたけれども、シモンが復活して四天王を倒すところまでで終わるのが憎いよね。しかも、カミナが死ぬまでを映画なのにアイキャッチを入れてまでほぼテレビ版に沿って展開していたものを、四天王同時責めとか新展開で、それによって大スクリーンを縦横無尽に弾が飛び交って大満足だった。
そこの部分を凝縮したことで、テレビ版では不思議ちゃんな面が目立っていたニアが、シモンを支えるものとしての役割がくっきり浮き立つようになっていて、ニアってこんないい娘だったんだなぁと思った。ニア無くしてシモン復活無し。
螺旋篇が楽しみです。