ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

きっと色々な所で既に書かれてるんだろうけれども、キャラの性格が随分と丸くなっててちょっとビックリした。ビックリっていうか、ぶっちゃけ眠たかった。寝不足な状態で行ったせいもあるんだけれども、父子のふれ合いとか、チルドレンの間の恋愛事情とかは、一瞬たりとも目を離せないっていう場面でもなかったので、つい落ちてしまった。
エヴァって、全編漏れなく痛々しいものであってその痛々しさを楽しむものだと自分は思っていたので、これは新キャラの投入とかそういうレベルではなくて、根本から新たなヱヴァなんだなと感じた。
そうはいいつつも、戦闘場面なんかは非常に見応えがあってよかった。前半で空から落ちてくる使徒を三体のエヴァで受け止めようとする場面があったけれども、落下点に向かってエヴァダッシュしていく場面が非常に楽しかった。まず、あの巨体でダッシュする行為自体が単なる疾走感だけではない重厚感をも伴っていて、着地した瞬間のズシーンって感じが胸に響いた。あと、電線を避けてジャンプする場面で、地面を蹴ってから着地するまでのあの浮遊感がたまらない。エウレカとかバーディーの時にも書いたと思うけれども、自由落下の描写って自分、好きだな。しかも上手いなと思ったのが、ハードルを跳ぶみたいにそれまでの前進速度を活かした上で、足を突き出して理想的なフォームで跳んでるわけですよ。あそこを踏切に何秒使って、空中滞在時間を何秒にして、着地してから蹴り出すまでの秒数まで計算して画を描いた人は天才だと思う。計算はコンテなのかもしれないけれど。さらに、競輪のバンクのごとく走行コースがせり出してくる第三新東京市に惚れた。第三新東京市は序の頃に比べて活躍の場面が減った気がするけれどもここぞという場面で良かった。
新キャラはまだ顔見せ程度だったけれども、あのサバサバした感じの坂本真綾の印象が強すぎてラルク(トップ2)とハルヒ(ホスト部)とクロナ(ソウルイーター)が俺の頭の中でグルグル回っていて落ち着かなかった。
まぁ、全体的にはクオリティ非常に高かったので満足。もう少し体調の良いときに行けば良かった。