崖の上のポニョ

しがらみに負けて見てきました。
ストーリーは原点回帰とは良く言ったもので、確かに基本的に単純な話しだった。ただ、その単純な話しの中に世界の綻びがどうこうとかいう設定は蛇足に思える。
あと、これの主人公ってポニョでも宗介でもなくリサに思えるのは俺が歳を食ったせいか、山口智子好きなせいか。実のところポニョも宗介も子供らしく無邪気に振る舞ってるだけで、決断を迫られたのはリサであり、またフジモトであり、つまるところ親の側であって彼女らの方がそういう意味ではよほど主人公らしくて、到底子供のために作ったとは思えない。それにしても山口智子の声を久しぶりに聞いたけれど大変良かった。
絵の方はポニョが家?を抜け出して宗介のところに行く際の、魚?になるポニョ妹たちとか、魚?の上を裸足で淡々と超速で走るポニョとか、リサの軽を追う魚?とか、逃げるリサの軽というか運転というか、とかの一連の場面の疾走感が尋常でなかったのが素晴らしかった。世に天才はたくさんいるけれど、残念ながら駿は頭一つか二つ抜け出していると思わざるを得なかった。70近い爺にそれを許している業界の将来を思うと非常に残念でならない。
それと、どうでもいいんだけれど荒れ地の魔女が「ひまわり」にいるのが気になって気になって仕方なかった。。。